引っ越し後の作業や手続きは?疲れや体調不良にも注意しよう

引っ越し前は、引っ越し当日のゴールに向かって荷造りや手続きを必死にこなしてきたことでしょう。

何日という期限を設けることによって、忙しくてもやらざるを得ない状況に追い込まれていましたが、引っ越し後は状況が違います。荷解きはゴールを設定しなくて良い分、なかなか捗らないかもしれません。

しかし、役所やその他の手続きを忘れてしまうと生活に支障をきたしてしまうため、要注意です。

ここでは引っ越し後の作業や手続きをどうしたら良いのか、さらに引っ越し後の体調不良など、注意すべき点についてまとめているので参考にしてください。

引っ越し後の作業

引っ越し後は、あまり非常識な時間でなければまず近隣への挨拶を早めにすませましょう。荷解きも、荷造りの手順と同様、効率よく片付けるコツを知っておけば手際よく進められますよ。

荷解き

引っ越し前の荷造りの流れはシーズンオフのものから順番になど、作業しやすい手順の説明はよく見かけるものの、荷解きの手順はあまり気にしていないのではないでしょうか。

自分の手が空いているときに、時間を気にせずマイペースでゆっくりと片付ければ良いのですが、下手をすると何ヶ月もダンボールが開封されずに部屋の隅に積み上げられたまま、という事態を引き起こすことがあります。荷解きの流れとコツを知っておけば、効率よく部屋が片付いていきますよ。

定位置が決まっているものから着手する

何から手を付けて良いかわからないという人は、まずはダンボールを減らしていくことを考えましょう。収納場所に悩まずにすむ、そのモノのしまうべき場所の定位置が決まっているものから片付けます。食器や本、調理器具や調味料、AV機器、パソコン周りなど家具の引き出しや棚から出して荷造りしたものを元通りに収めていきます。

空いたダンボールは次々に平らに潰して大きさ別にビニール紐でまとめておきます。それだけでも、見た目にはかなりダンボールは減ったと感じられるでしょう。

無計画に収納スペースに押し込まない

まずは至急開封する必要のあるダンボールは、新居に到着したらすぐに開けたはずです。衣類や布団や洗面用具などもすぐに必要になるので、それらのものから荷解きをすることになるでしょう。

新居の押し入れやクローゼット、納戸などの収納スペースは旧居のスペースとそっくり同じ広さということはないでしょうから、今まで使い勝手の良いように配置していた置き場をいったんリセットして考える必要があります。

新居を早く片付けたいばかりに、すぐに使うダンボール以外の箱を次々に押し込めてしまうのは危険です。奥に押し込んだダンボールは次の引っ越しまで放っておかれる運命になりがちで、引っ越し前にあれだけ不用品を処分したというのにまた新たな不用品を生み出すことになってしまいます。

突っ張り棒や突っ張り棚、アルミラックやカラーボックスなどを配置したり、使い勝手の良いように紙に書いてレイアウトしてみたり、収納計画を立ててから荷解きをすると良いと思います。

挨拶

引っ越し後は、新生活の環境に早くなじみたいものです。そのためには近隣への挨拶が欠かせません。同年代や、似たような家族構成だったり、子どもの年齢が近いと会話も弾みやすいでしょう。

タイミングを外さないうちになるべく早めに近隣への挨拶はすませておきましょう。ゴミの捨て方や自治会の加入率、周辺の情報などをいち早く知ることもできますし、同じ年頃の子どもがいる家庭があれば、通園や通学事情、良い医療機関などの情報を教えてもらううちに、交流が深まるかもしれません。

引っ越し後の手続き

まず最初にやるべきことは、自治体の役所への転入届です。ここで住民登録をすることにより、他の住所変更の手続きができます。せっかく役所へ出向くなら、児童手当や国民健康保険の手続きなど、必要な手続きを一気にすませると良いでしょう。

次の手続きとしておすすめなのは、運転免許証の住所変更の届出です。引っ越し後は何かと新住所と身分の証明をしなければならないことが多く、写真付きの運転免許証は身分証明書として最も有効です。

転入届

市区町村外からの転入の場合は、自治体の役所や役場に転入届を提出します。役所では真っ先に行う手続きです。これが出されていないと、他の転校手続きや国民保険や児童手当の申請などができません。

前住所地で受け取った転出証明書と印鑑、身分証明書を忘れずに。引っ越し日から14日以内に手続きをします。同居の家族の中に乳幼児や高齢者がいれば、引き続き福祉関係の手続きについて担当窓口などを教えてもらえます。

自治体の広報誌やごみ収集カレンダー、防災マップなどももらえますので、早めに行っておいたほうが良いでしょう。

転居届

同じ自治体内での引っ越しの場合は、引っ越し日から14日以内に印鑑を持参の上、転居届を提出します。

車やバイクの手続き

引っ越し先の市町村を管轄する運輸支局に、変更登録の届出が必要です。マイナンバーが記載されていない住民票と身分証明書、自動車検査証を持参します。管轄外からの引っ越しでナンバープレート記載の地名が変わる場合は、自動車を持ち込んでください。結婚による引っ越しで姓が変わる場合は、上記の他に戸籍謄本または抄本が必要です。

運転免許証の手続き

新しい住所地の警察署か免許センターで、住民票の写しや健康保険証、マイナンバーカード、新住所に届いた郵便物等の新住所を確認できるものを持参します。受付日と受付時間を確認してから出かけましょう。

国民健康保険や国民年金の手続き

国民健康保険は以前の住所地の役所で廃止届を提出しているはずですので、今後は新たに加入の申込みをします。国民健康保険料を自動口座振替にする場合は、銀行口座番号がわかるものと銀行届出印も持参しましょう。国民年金の手続きは、担当窓口に国民年金手帳と印鑑を持参の上、被保険者住所変更届を提出し、新しい住所に訂正してもらいます。

引っ越し後の体調不良を避けるには

引っ越し前から慣れない準備や手続きに毎日忙しく、引っ越しても荷解きや各種の手続きで休息や趣味の時間も取れない。おまけに近所の人や新しい職場や、子どもがいればママ友との新しい人間関係を一から築かなければならない。

こんな緊張の連続で疲れが取れず体調不良になる人もいるため、急がなくても良いものは後回しで、適度にリフレッシュしながら進めましょう。

疲労感を少しでも和らげるコツ

引っ越し前の荷造りを急ピッチで進めるために、後先考えずに組み立てたダンボールに片っ端から放り込んだのでは、その後の荷解きで大変な思いをすることになります。少しでも疲労を感じずに効率よく荷解きをしながら新居の整理整頓をするためには、梱包時にポイントを抑えた荷造りをすることを心がけましょう。

ダンボールの中身と行き先を明記する

ダンボールに荷物を詰め終えたそばから、中身と運ぶ部屋の名前、置く場所などの情報を必ず書き記しておきましょう。「ワレモノ、取扱注意、キッチン、食器、食器棚上段右扉3段目、茶碗&お椀」と書けば、ダンボールを開けなくても中身がハッキリとイメージでき、どこに収納すべきものなのかが一目瞭然です。

ただし、これは梱包した人と別のスタッフが、引っ越し前と同じように再現できるようにするためにおまかせプランやフルパックなどの梱包を依頼した際にスタッフが記入する方法です。

自分ですべて荷造りと荷解きをするならここまでの必要はありません。引っ越し業者からもらえるダンボールは、「1階、2階」、「キッチン、リビング、寝室、子ども部屋」などがあらかじめ印刷されているので、丸で囲んだりチェックを入れるだけでOKです。

内容物も、どこに何が入っているのか分からないことがないように、自分で分かる範囲で記入すれば大丈夫です。特に部屋の行き先は間違わないようにさえしておけば、重いダンボールを持ち運ぶ労力は避けられます。

片っ端から開封しようとしない

床に未開封のダンボールを並べて全てのふたを同時に開け、目に付いたものから別々の場所に分散して収めていく人がいますが、非効率で疲労の元です。開封したダンボールが床を埋め尽くし、見た目にも作業が進んでいることを実感しにくいため、おすすめできません。

まずは、一つずつダンボールを開封し、所定の位置に収めて、平らにつぶしていきましょう。今日は何箱開けたから明日は何箱開けようとか、このペースだと何日ぐらいに全て荷解きが終わる、など先の見通しが立てやすく計画的に進めやすいため疲労感も感じにくいです。

まとめ

新しい住まいで今までの生活をリセットして、部屋のレイアウトや収納を完璧を目指して自分の理想通りの家を作ろうと頑張る人も多いでしょう。新築なら、お祝いに来てくれるお客さまもいるかもしれません。新居を披露する前に片付けて素敵な部屋づくりをしなければならない、とプレッシャーに感じる人も多いようです。

しかし、引っ越し後は荷解きだけではなく、期限内に終わらせなければならない手続きもあります。とはいえ、引っ越し前に似たような手続きをすませているため要領がわかっている分、気分的にはかなりラクだと思います。完璧を目指して一度にやり遂げようと思わず、少しずつ楽しみながら進めることを意識してみましょう。