引っ越し先が臭い原因は?タバコ臭などニオイ対策はどうすればいい?

ニオイに敏感な人は、観光バスのニオイがダメで車酔いしてしまう人もいます。玄関に入った途端、台所で切っているたくあんのニオイに気づく人もいるそうです。これから住むことになった部屋が、自分の嫌いなニオイで臭かったらたまりませんよね。引っ越してから気が付いたニオイは、一体どうしたら良いのでしょうか。

内見時には気づかなかった!どうして?

賃貸物件の内見の際は、昼間なら不動産仲介会社の営業担当が、室内がよく見えるように雨戸を開け、空気を入れ替えるために窓を開けます。ドアや窓を開けることによって風が通っているうえ、自分たちも一つの場所にじっとせず、各部屋やトイレや浴室、設備などを動き回ってチェックしているため、ニオイに気が付かないこともあります。

壁紙を張り替えただけでは根本的な消臭にはならない

前の入居者が喫煙者だったら、壁紙は相当黄ばんで汚れていたことでしょう。当然、退去後は内装工事業者が入り、壁紙を新しいものに張り替えているので、前の壁紙に付着した汚れとタバコ臭に関しては取り去られています。

換気扇の下で換気をしながら一日にほんの数本吸う程度なら、壁紙を交換すればそんなにしつこいニオイは残らないことが多いです。しかし、部屋にいる時間が長く、閉め切った部屋で、一日に何十本も吸うようなヘビースモーカーでは話が違ってきます。

何年住み続けたかにもよりますが、毎日蓄積されたニオイは、壁紙を交換しただけでは取り切れないのです。喫煙者は気が付かないかもしれませんが、タバコを吸わない人は、玄関に一歩入っただけでタバコ臭を敏感に感じ取ります。

壁の奥まで浸透しているので日が立つと臭いが浮いてくる

壁紙に染み込んだヤニとタバコの臭いは、壁紙を除去すれば、そこに染み込んだものだけは除去できます。しかし、煙の粒子は壁紙の奥深く、下地の壁材である石膏ボードや合板の中にまで到達しています。

表面の壁紙を替えたことにより、しばらくはニオイが消えたかのように思えますが、日が立つにつれじわじわと奥からニオイの成分が浮いて出てきます。替えることのできない建具などのドアや障子、ふすまなどにもニオイは染み込み、スイッチやコンセントの中もヤニで汚れているでしょう。

壁だけではない!こんなところにも染み込んでいる

設備としてエアコンが付いていれば、エアコンの丸洗いでもしないことには、フィルターとその内部も相当ヤニで汚れていることでしょう。暖房を入れた瞬間、タバコ臭い温まった空気が吐き出されるかと思うとぞっとしますね。

我慢できないなら不動産屋と家主に相談を!

タバコの副流煙による健康被害があることがわかり、最近は、オフィスでもレストランでも完全に分煙ができているところが多いです。自治体の条例などでも歩きタバコを禁止しているところもあります。

そのような環境に慣れていると、やはり少しのタバコのニオイでも気になってしまいます。これからずっと住むことになる部屋で、我慢を強いられるのは納得できませんよね。そんな中ではおいしい食事もおいしいと感じられなくなってしまいます。

まずは、不動産仲介会社に相談してみることです。このままでは健康を害しかねないと訴えて、もっと徹底した消臭のためのクリーニングをしてもらうか、何か別の打開策があるか、大家さんに交渉してもらいましょう。

どうする?ニオイ対策

ニオイも気になる、自分が我慢をしている事実に対してストレスにもなる、日が経つにつれ、奥から成分が染み出してきたのか、目がしばしばしたり、頭痛がしたりするようになった、というのでは本当に病気にもなりかねません。世間では、そんなタバコ臭のする部屋は一体どうしているのでしょうか。

内装工事業者に消臭を頼むと?

一般的なハウスクリーニング業者や内装工事業者とは別に、消臭や脱臭の専門業者もあります。それだけ、需要があるということでしょう。

内装工事業者やハウスクリーニング業者では、科学的な専門の消臭の技術を持っているところもあるかもしれませんが、あまり多くはないでしょう。不動産仲介会社と取り引きのある業者では、壁紙の交換や普通の室内の清掃はしてくれても、消臭に関する作業はやっていなかったことが考えられます。

臭気測定器で臭気強度を判定する

消臭や脱臭に特化した業者は、どんな作業をしているのでしょうか。まずは、見積もりから始まります。どのぐらいの広さの部屋で、どの程度のニオイがあるのかを調べないと、作業料金が提示できないからです。

ニオイの原因となる物質を、臭気分析機器を使ってニオイの強度を測定します。そのニオイの強さと、消臭したい部屋の容積により作業にかかる見積もり金額が出せます。当然、広い部屋ほど料金は高額になります。

どこまで臭いを消したいかによって料金も変わる

作業料金が決まる要素がもうひとつあります。それは、どこまでニオイを消したいか、どの程度ニオイが薄まれば納得できるか、という部分です。ニオイのレベルにも様々あり、完全な無臭から、鼻を近づけて嗅ぐとわかるニオイ、気を付ければ何のニオイかわかる程度、など臭気の強度は何段階かに分かれています。

もちろん希望としては無臭であることが望ましいですが、かなりの料金がかかってしまいます。どこかで折り合いをつけなければならないなら、たとえば自分もいくらかの作業料金を負担して完全無臭にしてもらうか、許せるレベルになるならそれで良い、と納得するのか。それによって作業料金が変わってきます。

完璧に臭いを消したいならオゾン脱臭が効果的

やはり頑固な強いニオイは、壁紙を通過して壁材の奥まで浸透するようです。元からニオイを絶たなければ脱臭や消臭にならないということですね。しかし、壁を取り壊して壁材を交換するわけにもいきません。脱臭消臭の専門業者は、オゾンの力でニオイを消します。

オゾンの分子の化学反応で、わずかな隙間に入り込み、ニオイ物質と結合し酸化することにより、強力な殺菌効果で脱臭してくれるわけです。強い薬剤を必要とせず、オゾンがニオイ物質と結合分解した後は酸素に戻るため、有害物質は生じません。タバコだけでなく、カビ臭や、ボヤ臭、ペット臭などのあらゆる臭気が脱臭できます。

料金設定にもかなりのバラツキが見られる

オゾン発生器にも様々なタイプがあるようで、各社で作業料金にはかなりの開きが見られます。実際に、部屋の状態を見てもらわないことには何とも言えませんが、決して安いものではないので、必ず複数の業者に相見積もりを取ることが重要です。

万が一ニオイが取り切れなかったときはどうなるのか、など疑問点を聞き、アフターサービスなども併せ、信頼のおける業者に頼むようにしましょう。

タバコを吸わない人はニオイはすぐにわかります。嫌いなニオイに対して、アレルギーのような症状が出ることもあります。まずは不動産管理会社に相談し、上記のオゾン脱臭のことを打診してみましょう。