週末(土日)の引っ越し料金相場とフリー便で安くする方法

土曜日曜や祝日は仕事や学校が休みで単身者や家族にも都合が良いため、平日よりも引っ越しが集中することになります。そのため引っ越し料金も高くなるのが一般的です。そんな土日の引っ越しの料金相場と、少しでも安くするためのコツを紹介します。

週末(土日)に引っ越しするケース

引っ越し業者では、平日と土日祝日の料金設定をあらかじめ分けて決めているわけではありません。平日に引っ越しを申し込む人が少ないことから、多少無理をして値下げをしてでも仕事を取りたいという思いから、結果として平日の引っ越し料金が安くなります。

つまり需要が多いときは料金が高く、需要の少ないときは料金が安くなりますが、これは曜日に限らず一日の時間帯においても当てはまります。

料金相場

一人暮らしの人が同一都道府県内か近県の50km以内程度の距離の引っ越しをした場合で比較すると、土日祝日と平日の料金を比べると1万円から2万円程度の差が生じます。上記の例だと、通常期の平日の金額が35,000円とすると、土日の場合は45,000円から55,000円程度になります。

繁忙期はさらに高くなり、また、これよりも遠くに引っ越しをする場合や家族の人数が多く荷物も多ければ多いほど、土日と平日の金額差は大きくなります。

以上のことを踏まえると、引っ越し料金が高額になるほど、平日の引っ越しができるかどうかを検討して見る価値はあるでしょう。平日の引っ越しができないかうまくスケジュールをやりくりして検討してみることをおすすめします。差額によっては宿泊費が捻出できたりして、仕事を休んだ分のマイナスがカバーできることもあるでしょう。

ただし、休日だからとどこもかしこも必ずしも高くなるということではありません。土日祝日の引っ越し件数がたまたま少ない時期もあるでしょう。例えば月初よりは月末の方が引っ越しも多くなります。同じ土日でも月末のほうが賃貸契約の締め日の関係で引っ越しが多くなる傾向があります。

契約期間ギリギリまで住んで、なるべく二重に家賃がかからない方法を選ぶからでしょう。そして、同じ土日でも、引っ越しをする時間帯によって料金が異なります。引っ越し費用を少しでも節約したいなら、どの時間帯を選ぶかが大きなポイントになってきます。

フリー便で安くする方法

引っ越し業者のサービスは、さまざまなプランやコースがあり、選ぶプランによってかかる料金が異なります。例えば、遠くの引っ越しや家族が多く荷物量の多い引っ越しでは、作業を完了するまでに丸一日や二日かがりになることもあります。

その場合はトラック1台や2台をチャーターして行いますが、近距離や荷物の少ない引っ越しだと半日程度で終わるものもあります。そんな短時間で終わる引っ越しに特化したプランが、午前便、午後便、フリー便です。これらの便のサービス内容と注意点について紹介します。

フリー便とは

フリー便の「フリー」は、フリーアプリやSIMフリーなどの言葉から、「無料、お得、安い、タダ」という語感で魅力的な響きがあります。実際、引っ越し料金が安くなるプランに違いはないのですが、この「フリー」の言葉の意味を履き違えて受け取っている人もいるため最初に説明しておきます。

フリー便を「時間おまかせ便」や「フリータイム」という名称を使っている業者もあります。この「フリー」は、客側ではなく、引っ越し業者にとってのフリーという意味です。引っ越し日だけを決めておき、あとは業者の都合の良い時間に合わせて作業を開始するというプランが「フリー便」です。

フリー便は、突然のキャンセルで生じた空き時間や、早めに終わった引っ越しのあとのスキマ時間を有効に使うために設けられています。依頼する際に時間の指定ができず、すべてを業者に任せる形になるため、他の時間指定のプランよりも2割から3割程度は安くなり、中には半額程度になるところもあるようです。

フリー便を利用する前に知っておきたいこと

引っ越しのピークである3月中旬から4月上旬まではフリー便を扱わない業者もあります。また、近距離で荷物の少ない引っ越しなどの制限があるところが多いです。大体の作業開始の目安の時間を前日に知らせてくれることもありますが、前の引っ越しの終了が見えた頃でないと時間の確約も難しいものです。

フリー便は開始時間が読めず、業者の都合によっては早朝からの開始になることもあります。また、夕方以降の開始になることもあり、こればかりは前の引っ越しの作業の進捗次第となり、自分の引っ越しの終了が深夜近くになってしまうこともないとはいえません。

閑静な住宅街では、住民に迷惑がかかってしまうかもしれません。安くなるからには、それ相当のリスクがあることを承知で利用すべきです。

午前便とは

午前便は、朝便やイチ便と呼ばれることもあります。朝一番の8時や8時半からのスタートとなることが多く、昼頃から夕方早い時間に終わる引っ越しを想定したプランです。

開始時間が決まっているため、予定が立てやすく、新居でも暗くなる前に荷物を運び終わるので、自分たちも引っ越し業者にとっても作業がしやすく、近隣の住民にも安心できる引っ越しです。このような理由で人気が高いため、引っ越し料金は他のプランに比べて一番高くなります。

午後便とは

午前便が終わった後、昼休憩を挟んでから作業を開始するのが午後便です。午後便は午前便と違って、お昼過ぎ頃の開始になりますと言われるケースがほとんどです。

1軒目の引っ越しの進み具合で開始時間がずれ込むことが考えられるため、幅を持たせて作業開始時間を設定することが多く、13時以降開始、13時から15時の開始などのように見積もりに記入されていると思います。

ただし、前の引っ越しが前倒しですごく早く終わったときは、午前11時台や午後12時台に開始になることもあるため気を抜けません。当然、予定時間よりも早まる場合は事前に連絡があります。

このように時間がきっちりと読めないため、場合によっては夜遅くまでかかることもあり、午前便に比べると申し込む人は少なくなります。そのため、引っ越し料金も午前便よりも安くなっています。しかし朝に最終的な荷造りをしたいと思っている人や、夜勤などで朝起きるのが辛い人に需要のあるプランです。

まとめ

土日や祝日はどうしても引っ越しが混み合うため引っ越し料金は高くなりがちです。その中で、少しでも安く引っ越したいと思うならフリー便を検討してみましょう。作業時間が夜遅くなりそうなら、あらかじめ近隣住民への挨拶も忘れずに。ただし、荷物量や移動距離によって申し込みに制限を設けているところもあります。

おすすめは引っ越しの一括見積もりサイトで、フリー便を最初から指定せずに、どの程度安くなるのか複数の業者の見積もりを比較してみることです。土日でも空きがある業者が見つかれば安くなる可能性は大きいですし、数多く登録している他の業者と競合していることが最初から分かっているため、苦労せずに値引きをしてもらえるでしょう。