賞味期限は大丈夫?引っ越しついでに防災グッズをチェックしよう!

大きな災害が起きたときには一時的に気を引き締めても、当事者でなければ、しばらくしてメディアの報道もなく平穏無事な生活が戻ってくると、とたんに意識が低くなり備蓄のために何を買ったかさえ忘れてしまいがちです。消費期限の切れた食料品が残っていませんか?

入れっぱなしの防災グッズは引っ越しを機に確認を!

お金をかけて家の中のものを引っ越し業者に運んでもらうのですから、消費期限が切れ、いずれゴミになる食品までお金を払って持っていくのは全くの無駄ということになります。

何も考えず荷造りを進めてしまうと、ゴミを運ぶことにもなりかねません。引っ越しを機に備蓄した食料品の消費期限を確かめ、処分するものは処分して荷物を減らす努力をしましょう。

食料品の他にも大量過ぎるトイレットペーパーやティッシュペーパー、飲み水などのペットボトルが所狭しと置いてありませんか?引っ越しを控えているときには、それ以上の備蓄品を増やすことは控えましょう。

備蓄品を運ぶために必要な家具がトラックに載らないようでは困ります。転居先に置ける適量を把握し、必要のないものは食べたり使ったり譲るなどしても良いのではないでしょうか。

ペットボトルの飲料は引っ越し作業で喉が渇いた作業員に冷やして紙コップと一緒に提供しても良いと思います。

消費期限の確認をしよう

缶詰は長期に保存が可能な食品です。レトルト食品や乾麺などは消費期限を約1年から2年と設定しているものが多いです。ただし、非常食として手軽に食べることのできるカップ麺は、製造後半年というものが多いんです。

防災の備蓄食品として重宝されるカップ麺なので、他の缶詰やレトルトと同等に長持ちすると思ってはいませんか?もし、期限の近いものがあれば、引っ越し前に積極的に食べるようにしましょう。

また、ペットボトルや缶ジュース、缶詰も量が多ければ重たい荷物になってしまいます。引っ越し前で準備が慌ただしく、ゆっくり食事を作る時間も取れないことも多いのではないでしょうか。

そんなときには、積極的に、そのような消費期限の近い備蓄品から食べるようにしてみてはどうでしょうか。

政府が進める備蓄品のリストを見たことがありますか?政府広報オンラインのサイトに、ライフラインの停止や避難に備えておくものとして、備蓄品や持ち出し品の例があります。

「飲料水は一人1日3リットルを目安に、食品はご飯(アルファ米など一人5食分を用意)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど、一人最低3日分の食料を備蓄しておきましょう。」と記載があり、何をどう揃えて良いのかわからない、適量がわからないという人にも参考になると思います。

また、家の中の安全対策や、地震の際の身の守り方などがイラスト入りで視覚的にもわかりやすい内容になっていますので、お子さんと一緒に確認してみても良いかもしれませんね。

総務省消防庁のサイトには、防災お役立ちツールとして非常持ち出し品や備蓄品のチェックシートがあります。

※参考URL:http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201108/6.html#anc05

実際の避難生活を想定した品が一覧表になっていて、なぜ必要かという注意書きがあります。食料品にばかり気を取られ、他がおろそかになってはいませんか?

的外れのものを入れてしまっていないか、我が家の対策が十分かどうか、また多過ぎていないか一度チェックしてみることをおすすめします。

※参考URL:http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/too/tool.html

心配性な人や、陸の孤島となりそうな土地に住んでいる人たちは、政府の推奨する一人分の量よりも多めに備蓄して安心を得ようとする傾向にあります。

気持ちはわかりますが、余分な備蓄品のためにトラックを1台分増やすようなことになってしまってはお金の無駄遣いです。引っ越しまでに減量をするようにしましょう。

自分の車で移動できるなら、トランクにある程度の持ち出し品をストックし、トラックに積む部分はなるべく少なめにしてから、引っ越し後に転居先の収納状況に応じて買い揃えれば良いのではないでしょうか。

安いカップ麺は積極的に消費しよう

カップ麺は単価が安いわりには幅を取る形になっていて、ダンボール箱に詰めてもほんの少ししか入りません。それらの単価の安いものを目いっぱいダンボールに詰めて、トラックの荷台を占領してしまうのはやめましょう。

単価が安くどこでも手に入るもののために、多くのスペースを無駄にしてしまうのはもったいないですよ。引っ越し前の忙しいときの食事で積極的に食べて消費するように心がけましょう。

缶詰も大量だと重くなる

色々な食材の缶詰を何種類も大量にストックしてありませんか?あまりに大量にあり過ぎても、消費期限のチェックが煩わしく、ついついそのまま置きっぱなしになることも考えられます。消費期限の近いものから食べていって少し軽く量を減らすことも考えましょう。

転居先の避難所と防災対策の確認

引っ越しの手続きで転入届を役所に出したときに、新たに住人となる人たちに向けた様々な資料や書類をもらえると思いますが、その中のハザードマップで最寄りの避難所を確認しておきましょう。

近くに川などがないか、地震に限らず水害や土砂崩れの起きそうな土地ではないか、何か起きたときに交通が寸断されて物流が滞るようなことがないか、新居ではどんな対策が必要かなどを確認してから防災グッズを見直すべきでしょう。今まで住んでいた土地と、防災グッズの必要性が異なる場合も十分考えられます。

地域の備蓄状況はどうなっているか、どういった防災に力を入れているのかについても確認しましょう。近所のスーパーやホームセンターまでの距離や品揃えも影響するかもしれません。

また、身内や親戚の家など一時的に身を寄せて頼れる場所の有無によっても、備蓄品の内容は異なったものになるでしょう。

現状にあったグッズの見直しをしよう!

転居先の家はマンションですか?エレベーターのない5階の家では何か災害が起きたときに、給水車の水を汲みに来るのも大変なことになります。

大容量のポリタンクに水を満タンに入れて運ぶより、小さいサイズのもので往復した方が楽なこともあります。リュックに入るサイズのポリタンクにして背負って運ぶ方法もあります。

また避難所へ行くまでに舗装されていない砂利道を通らなければ行けないような場所では、ギュウギュウに重いものを詰め込んでしまったキャスター付きのキャリーバッグでは砂利道を転がすことができず、抱えるにしても相当重く大変な思いをすることになります。

川が近くにあり、洪水の危険性がある土地では、長靴を履いての避難はとても危険です。長靴の中に水が入り込んで重くなり、身動きが取れなくなる危険性があります。子どもの避難用に長靴を備えている人は、水害の際には気をつけましょう。

このように、転居先の建物や土地に合わせた防災グッズの見直しも必要になってきます。入れっぱなしの防災袋の中も、見直すようにしましょう。

例えばスマホの充電器を予備に入れておいたとしても、その後スマホの機種変更で充電器の端子が合わなくなっているかもしれません。使わないものを入れておいても無駄になるので、この際確認をしておきましょう。

子どものオムツや衣服も今の体のサイズに適したものになっていますか?また洋服も夏物や冬物などその季節ごとに入れ替えるのが理想ですね。ペット用品も、成長や年齢に応じてエサの内容を変えなければいけない動物もいます。その時々に応じて入れ替えるようにしましょう。

家具を入れる前に防災対策を!

転居先がいくら免震対策の新築マンションであっても、埋め立て地など地盤の弱い土地では思いのほか揺れることがあります。防災を考え家具の転倒防止や、食器棚から食器が飛び出さないような工夫も大切です。

家具の下に転倒防止のグッズを置きたいのなら、家具を入れる前がチャンスです。重たい家具はちょっとやそっとでは動かせませんので、引っ越しで家具を入れる前に必要な耐震グッズを用意しておきましょう。また、寝ている頭の上に家具が倒れてこないようなレイアウトの工夫も必要です。

防災・耐震対策のオプションサービスもある

引っ越し業者の中にはオプションとして防災・耐震対策を有料で行ってくれるサービスを提供しているところもあります。

マンションで中高層階は揺れると聞いていたけれど何をどう対策したら良いのかわからないという人や、あちこちで必要なグッズを自分で買い揃えるのが面倒だし設置できないと考えている人にもおすすめのサービスです。

どのような対策でどのような効果があるのか、説明を聞いてみて納得するものなら導入してみても良いのではないでしょうか。

まとめ

家具や家電、衣服など生活に必要なもの一切を運んでもらわなければいけないのに、防災のため備蓄した食品や防災グッズで大量にダンボールが必要になり、そのためトラックサイズまで大きくなってしまっては引っ越し料金も高額になってしまいます。

転居先では今の環境と違った対策が必要な場合もあります。防災グッズの見直しをして、必要のないものは極力処分をし、運ぶ荷物を少なくした上で、転居先で買い揃えた方が無駄になりません。