引っ越し準備や手続きはいつから始めればいい?早めにやることは?

引っ越しは、新しい住まいにただ荷物を運んで終わりというものではありません。安い引っ越し業者を選ぶにしても、さまざまなステップやハードルが待ち受けています。

引っ越し先の住人になって不自由のない生活を送るための事前の手続きなども必要です。どのような流れで引っ越し準備を進めれば効率的なのか、一般的な方法を紹介します。

引っ越し準備で早めに行いたい作業や手続き

引っ越しをスムーズに進めるためには、まず引っ越し日を決めることが先決です。ゴール地点が見えないのでは、なかなか思うように準備が進みません。しかし、引っ越し日は特に決めていない、いつでもいい、というなら、先に引っ越し業者の手配をしましょう。

引っ越し日を業者の都合に任せれば、かなり安く引っ越しができますよ。

引っ越し業者の手配

少しでも引っ越し料金を安くしたいなら、早めに引っ越し業者の手配をして、引っ越しの契約をすませておくことをおすすめします。なぜなら、早く申し込むことにより、業者の早期予約割引や特典などが受けられるためです。

また、早めに申し込めばまだトラックの空きが十分にあり、自分の都合に合わせて好きな日を選びやすくなります。

引越繁忙カレンダーなどで確認すると分かりますが、日にちによって、引っ越し料金が高い日と安い日などで色分けされているので、安い日をねらって申し込むこともできます。

どのぐらいまで安くなるのか知りたいなら、引っ越しの一括査定サイトを使って見積もりを取ってみると良いでしょう。

スマホやパソコンから一括査定サイトの画面で大まかな住所や連絡先を入力し、家財の量などの引っ越し内容を入力するだけで、引っ越し業者ごとの概算の見積もりが分かり、対応できる業者からすぐに連絡をもらうこともできます。

引っ越し業者一社ごとに同じことをくり返し伝えなくてもすみ、同じ条件での比較検討ができるのが便利です。

加入している全ての引っ越し業者がお互いライバルとなり、概算の見積もりを出してくる時点で底値に近い料金を提示してくるため、安く引っ越しができます。

不用品の処分

不用品は、引っ越しを機に「使えないものはゴミ」に、「使えるものは譲る、売る」などの方法で処分します。それぞれの方法について紹介します。

リサイクルショップで処分

今は家電リサイクル法により、冷蔵庫や洗濯機などの決められた特定の電化製品を捨てるにも、処分料や引取料などのお金がかかってきます。

大きい家電だと4,000円前後かかってしまうため、もし使えるものならリサイクルショップに買い取ってもらうのがおすすめです。

査定額が安くても、もしかして査定がつかない場合でも、結果的にはお金を払って捨てるよりは節約になるのですから、利用しない手はありません。

ただし、事前に出張で引き取りに来てもらえるのか、査定がゼロでも引き取ってもらえるのか、出張料は無料か、などは確認しておきましょう。

リサイクル業者によっては、製造後何年以内の製品に限るなどの制限を決めているところもあるためその辺の確認も忘れないようにしましょう。

リサイクル業者は、電化製品を目玉にしている、衣料品の品揃えが豊富、中古楽器が多いことで有名、骨董品や美術品の掘り出し物がある、など店舗ごとに特徴があります。

買い取ってほしいものが数点あった時、一括して持ち込んでどこも似たり寄ったりの買取合計額だと気づかないことも多いのですが、一つ一つの品物の買取金額を確かめると、店舗によって相当の開きがあることがあります。

つまり、その分野に強い店舗に沿った品物を別々に買い取ってもらえば合計額ではかなりの差が出るのです。

昨今はインターネットの宅配買取業者も多くありますので、得意なジャンルを見極めてそれぞれで査定をしてもらうといいでしょう。ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなりますし、結果的に荷物が減らせることで引っ越し料金も安くなり、お得です。

粗大ゴミとして処分

住んでいる市区町村により、粗大ゴミの回収方法にはかなりの違いがあります。解体や分解で小さくなるものは、他の可燃ゴミや不燃ゴミの回収の日に無料で出すことができる自治体があります。

一方、あくまでも元の状態の大きさを基準とし、解体や分解をしても粗大ゴミとしての正規の回収料金がかかってしまうところもあり、戸惑うことが多いため、事前にしっかりと自治体のホームページなどで確認しておきましょう。

回収頻度も月に一回、月に二回、などさまざまで、雨天の場合は延期になってしまうところもあるため、引っ越し前に余裕をもって回収申し込みをしましょう。

荷造りや梱包

引っ越し準備で一番手間と時間がかかるのが荷造りや梱包でしょう。仕事や授業やバイトや家事などの合間を見ながら段取り良くダンボールに詰めていかなければなりません。

主婦にしても、妊娠中や育児中、要支援や要介護の家族がいる場合などは、なかなか思ったように進まず、引っ越し日が近づくにつれかなりのプレッシャーを感じることでしょう。

そんなときは、引っ越し業者で荷造りを手伝ってくれる有料のオプションサービスもありますので、検討してみると良いでしょう。

自分が荷造りしたいもの、見られたくないデリケートなものだけを自分でダンボールに詰めておけば、他はすべて引っ越し業者の荷造りのプロが丁寧に箱詰めしてくれます。

全部をお任せしてしまうのは気が引けるしお金もかかってしまう、と心配なら、食器だけ、一部屋だけ、指定したものだけ、など融通がきくところもありますので、ぜひ相談してみてください。

すべてを自分で荷造りしようと決心した人は、早めにダンボールと梱包資材を入手しましょう。

引っ越し業者では、標準の引っ越しプランならたいていはダンボール数十箱とガムテープや食器用包装紙などの荷造り用品を提供しています。早めに業者を決定すれば、早めに荷造りに取り掛かれますよ。

アパートやマンションの解約手続き

引っ越しが決まったら、退去日や引っ越し日が正式に決まらなくても、できるだけ一報は早めに不動産屋に知らせておくと良いでしょう。

賃貸契約書には退去の1ヶ月前には解約を申し出ることなど決められたルールがあり、突然の退去では1ヶ月分の家賃や違約金などが生じることもあり得ます。

入居時の賃貸契約書に必ず目を通し、解約手続きに必要なもの、解約予告時期などを確認しておきましょう。

マンションやアパート住まいで管理人さんがいる場合は、必ずそちらへも忘れず伝えるようにします。駐輪場や駐車場の解約手続きも忘れずにすませておきましょう。

手続きや作業はいつから始めればいいの?

できれば早くから始めるに越したことはありませんが、季節の変わり目を挟んだ数ヶ月前から準備を始めるというのもあまり現実的ではありません。引っ越しの申し込みをするのも、多くの業者が引っ越し日の3ヶ月前頃を目安に受け付けています。

つまり、3ヶ月以上前から荷造りを始めて部屋にダンボールを積み上げておくこともないということです。数ヶ月先の引っ越しのために、今の生活に不便が生じるのは避けましょう。

家財の量にもよりますが、少なければ1週間前から始めても間に合う人もいれば、1ヶ月前から始めてもギリギリまでかかってしまう人もいます。

急な転勤では、異動日の2週間前に辞令が出るということや、前任者の事情により3日で動かなければならないこともあります。

通園や通学する子どものいる家族世帯の転勤の場合は、転校手続きなど余裕を持って準備ができるように早めに内示が出ることもあるでしょう。まずは、異動先の地域の通学事情などを知り、公立なのか私立なのか、編入試験の有無などについても調べなければなりません。

引っ越しが決まったらやること

引っ越す時期と移動するエリアが決まれば、引っ越し業者の手配をします。引っ越し時期が3月や4月の引っ越しピーク時になるなら、特に早めに業者のトラックを確保しなければなりません。

うっかりしていると、目ぼしい引っ越し業者はすでに予約でいっぱいで、空いている業者を探すのに四苦八苦することになってしまいます。当然、高い引っ越し料金を見積もられても断ることすらできません。

2ヶ月から1ヶ月半前が1つの目安

住宅や月極駐車場などの賃貸契約では、解約の際には1ヶ月より前に申し出ること、と決まっていることが多いです。そのためには解約日を先に決める必要があります。

引っ越し業者や引っ越し先の住居の修繕工事やハウスクリーニングの都合などを見計らい、家族の都合と併せて引っ越しをいつにしたらいいかを検討し、解約日を設定しましょう。

何も解約日と退去日を同日にしなくても良いのですが、なるべく新居と旧居の家賃の二重払いを避けるには、少なくとも1ヶ月前には解約予告だけでもしておかなければなりません。

準備に掛ける時間が週末の土日しか取れないということなら、もっと早くから準備期間に宛てた方が良いでしょう。

また、同居家族に子どもや高齢者がいれば、転園や転校、福祉関係の手続きもプラスされます。荷物が多い場合、自分で荷造りするならその作業期間も必要です。

上記のことから逆算すると、余裕をもって引っ越し準備を進めるには、2ヶ月から1ヶ月半前から着手するのがおすすめです。