新築の家へ引っ越しする場合の費用相場と安くするコツ

マイホーム購入は、多くの人が人生においての最高額の買い物になるでしょう。家を選ぶためにかなりの時間を費やして勉強したり、有利な住宅ローンを検討したり、ゴールを目指してがんばってきたことと思います。

マイホーム購入金額に比べれば引っ越し料金は微々たるもの、とアバウトに考える人もいるようです。しかし、引っ越し業者との交渉次第で引っ越し料金が安くなるのなら、努力しない手はありません。

まずは、新築の家へ引っ越しする場合の費用相場を確認しておきましょう。さらに引っ越し料金を安くするコツについても紹介しているので参考にしてください。

引っ越しする際の費用相場と注意点

引っ越し先が新築住宅だからという理由で、引っ越し費用がグンと跳ね上がって高くなることはありません。逆に、どんなオンボロアパートに引っ越したとしても格安にはならず、建物の築年数で引っ越し料金が左右されるわけではありません。

引っ越し料金は、運賃+実費+オプションで算出されますので、そこに建物の築年数が関与するということはありませんので安心してください。

新築の家に引っ越しする場合の費用相場

新築の家への引っ越しでも割増や追加料金がかからないので、通常と比べて高くなることはありませんが、マイホームへの引っ越しとなると、依頼者側のさまざまな心理が働いて通常の引っ越しよりも高額になるケースが多いようです。

家族4人の市内の引っ越しの相場が5万円から15万円、市外の同じ都道府県内だと8万円から18万円、都道府県外だと15万円から30万円という例があります。移動距離にもよりますし、荷物量や特殊作業料金、時期や曜日、子どもの年齢などによりかなり変動がありますので、参考程度に見てください。

理想の部屋作りのために費用がかさむことがある

今後はもう他の賃貸物件に引っ越しする必要はないということで、新居を自分好みの家具やインテリアで統一したい、家具のレイアウトにもこだわりたいと思いますよね。

転勤族なら、今までは大きな家具は搬出入の追加費用がかからないよう、手運びで無理なく置ける場所に設置することが多かったかと思います。それが、リビングは日当たりのよい2階にしたい、隣家から一番離れた部屋にピアノを置きたい、というようなさまざまな希望があることでしょう。

そんなときは、窓のサッシを外してクレーンで搬入した方が傷もつけずに手っ取り早く搬入できることが多いものです。

住宅密集地や家の周囲の道路幅が狭い場合など、離れた場所にクレーンを停めることもあり、窓まで届く確実な長さのアームの車種を選ばなければなりません。交通量の多い道路や歩行者の通行に危険があるなら交通誘導員も配置してもらう必要があります。

その分の特殊作業料金が思いの外かかることもあるため、エレベーターで搬出入できていた頃よりも引っ越し費用が高額になることを覚悟しましょう。

工事の進捗を確認しておく

新居が建築中の場合は、いつ引っ越しになるかを業者に伝えるためにも工事の進捗状況は把握しておかなければなりません。引っ越しシーズンにかかりそうなら、なるべく早めに業者に予約をしてトラックを確保してもらいましょう。

しかし、完成の引渡し後すぐの引っ越しでなくても構わない、時期にこだわらずゆっくりで良いというなら、引っ越し料金が安い日をねらって予約することもできます。仮押さえができるようなら、候補日をいくつか決めて相談すると良いでしょう。

また、日柄にこだわりたいなら縁起の良い大安から予約が埋まりやすいため、早めに申し込みましょう。とりあえずの希望日を決めておいて、工期が延びてその日の引っ越しが無理と分れば、早いうちに次の大安に延期できないか業者に相談してください。

新築の家への引っ越しする際のポイント

気をつけたいのは、新築の家への引っ越しは、賃貸物件への通常の引っ越しと同様にはいかないでしょう。一時期住むことになる賃貸物件と大金をはたいて購入したマイホームへの引っ越しとでは、引っ越しを依頼する側の心構えや希望、条件も異なってくることが考えられます。

引っ越し業者の料金を比較する

必ず複数社からの相見積もりを取った上で、料金を比較してください。できれば、大手業者と地域密着業者の両方を取り混ぜて訪問見積もりを依頼しましょう。地域密着業者は地元の評判を大切にするため、不要なサービスを削ぎ落とし安く仕事をしてくれるという評価がある一方、安かろう悪かろうの業者もまれにあるため注意が必要です。

大手業者は、養生をしっかりと手早くやってくれて安心できた、という評価もあり、この辺は好みが分かれるところでしょう。引っ越し業者により、サービス内容には若干のバラつきが見られますが、なるべく自分の希望する条件に近づくように交渉して、各社で近い条件にした上で見積もり額を出してもらいましょう。

一回目にその場である程度の値引きはしてくれます。値引き額が大きいからと得した気分になるのはまだ早いです。この後の交渉次第でさらに安くなるのですから。

同じような見積もり額なら、作業スタッフの人数が多い方が良いです。安さばかりにとらわれてはいけません。一生住むことになる持ち家を購入したからには、今後は滅多なことでは引っ越しはしないものと思います。

マイホームへの最後の引っ越しを安い料金で抑えたために作業品質が落ちたり、何かトラブルが起きたりなどと、後悔するような思い出にはしたくありませんよね。この際、料金は二の次にして、サービス内容、実績、評判、人柄、何か起きた時の対応力、補償内容、などを重視して選んだ方が満足できる引っ越しになることでしょう。

複数社を総合的に検討したあとに、他社の見積もり額を引き合いに出し、本命の引っ越し業者に値引き交渉してください。

傷をつけないための養生

大手の引っ越し業者なら、社名ロゴやキャラクターの入ったしっかりした自慢の養生資材を取り揃えています。壁や柱、床やエレベーターなど徹底した養生ができるため、新築分譲マンションの一斉入居などでは、大手の引っ越し業者一社に指定されることもあるほどです。

大手以外の引っ越し業者でも養生資材を準備しているところはたくさんあります。中規模業者でも、社名入りの資材を外注で作っているところもあります。小規模になると、レジャーシートや古毛布や古布団などを利用しているところを見かけたことがあるでしょう。

基本的に建物の養生は、引っ越しプランの無料サービスで行ってくれるものです。しかし、通常の量では足りずに全面的に保護しなければならない場合、広範囲に及ぶ場合などは、業者により追加の費用がかかることが考えられます。

廊下や階段の幅ギリギリの大きな家具を運ぶのでなければ、養生しなくても大丈夫とは思いますが、万一のために保険をかける意味で養生を広範囲に依頼したいなら、相談してみましょう。

他社と比較するときも同じ条件にして見積もりを出してもらってください。養生資材の高いところと安いところの差がハッキリ出ると思います。その上で、サービス内容、どこまで養生してくれるのか、上限補償額など総合的に判断すると良いでしょう。

まとめ

新築の戸建への引っ越しのための特別な料金設定があるわけではありません。ただし、上記で説明したようにクレーン作業になった場合や、養生をかなり広範囲にわたって依頼した場合などは、追加料金が生じることもあります。通常よりは高くなるかもしれないことを理解しておきましょう。

できるだけ安くしたいなら一括見積もりサイトを活用してください。自分で直接引っ越し業者に依頼するよりも、苦労せずに安くなったという意見が多いです。