平日の引っ越し料金相場は?有給取得は何日が常識の範囲?

引っ越し料金は定価という概念がなく業者によってかなり料金に差があるため、できればなるべく安く引っ越したいと思うのが当然でしょう。しかし、安かろう悪かろうでは大切な家財を運んでもらうのに不安を感じる人もいます。

そのため、評判の良い業者でなるべく安く引っ越しができるには、と考えたときに一番簡単な方法は引っ越しをする曜日をこだわらない、ということです。

平日に引っ越しする

職場は土曜や日曜が休日になるところがまだ多いです。通園や通学する子どもがいる家庭の引っ越しなら、土日は週末で休日、月曜日は週の始まりとなります。引っ越し先で新しい幼稚園や学校に通い始めるには、土日で引っ越しをすませ、月曜日から新しい幼稚園や学校生活をスタートさせるのが都合が良いのです。

つまり家族そろって支障のない土日の休日に引っ越しを予定する人がかなり多くなります。それに比べて平日に引っ越しをする人は少ないため、土日の引っ越しは料金が高いという見方が一般的です。しかし、土日の引っ越し料金を特別に高く設定しているわけではない、と引っ越し関係者は言います。一体どういうことなのでしょうか。

土日と比べてどれくらい安くなる?

引っ越し料金は、運賃、人件費などの実費、オプションサービス料の合計で決まります。
世間一般では、土日や祝日の連休は引っ越し料金が高いと思われていますが、土日の料金こそが通常の料金だと言えます。

それに対して平日はなかなか思うように引っ越しの契約が取れないため、トラックやスタッフの空きが多く出てしまいます。そのため何とか引っ越しの契約を取ろうと努力する結果が、引っ越し料金の値引きです。だから結果的に土日は高く、平日は安いという認識になるわけです。

ただし、これも絶対的なものではありません。たまたま平日に引っ越しが混み合う日は期待したほど安くはならないということもあり得ます。土日にトラックの空きがあれば、安く引っ越せる日もあるかもしれません。

気になる料金差は、平日の方が土日より2割から3割程度安くなるようです。しっかり値引き交渉ができる人や、全国的に年間で一番引っ越し件数の少ない1月の閑散期の平日となれば、さらに安くなるかもしれません。

平日に有給をとる際のポイント

有給を取得することは労働者にとっての真っ当な権利なのですが、職場環境や理由次第では、なかなか取りづらい人が多いのが現状でしょう。

福利厚生の整った職場なら、転勤に伴う引っ越しなどでは特別休暇が3日間程度与えられるところもあります。引っ越しの手続きにしても引っ越し準備や後片付けにしても、相当時間のかかることでもあるからです。

まして遠くへの引っ越しなら2日がかりになることもあり、役所やその他の手続きにしても平日でなければ届出ができないことも多いです。3月中の引っ越しシーズンの頃だと、土曜日でも開庁している役所はありますが。

乳幼児や妊婦のいる家庭の引っ越しなら、知らない土地で役所の手続きや転園や転校の手続きで子ども連れであちこち回らなければならないのは大変です。交通の便が悪い土地なら何日も費やしてしまいます。そんなときは、平日にご主人に有給を取ってもらって車で行ってもらえたら用事が一気に片付き、奥さんは大助かりです。

のんきに遊び歩くわけではないので、引っ越しを理由に有給を取ることに罪悪感を感じる必要はないと思います。ただ、取得日数にも限度があります。

いくら残日数がたくさんあっても、引っ越しを理由に一週間も休んだのでは非常識と言わざるを得ません。右も左も分からない海外への引っ越しならまだ許されるかもしれませんが、国内では遠距離の引っ越しだとしても、無難な日数があります。

何日なら常識の範囲

それでは、世間一般では引っ越しのために取得する有給は何日なら非常識にならずに、快く認めてもらえるのでしょうか。

職場の人間関係や普段の勤務態度、本人の人間性が大きく関わってくるとは思いますが、通常は土日の連休の前後で一日の有給を取ることが多いようです。しかし、移動距離や家庭状況などによっては、仕事に影響がなければ2日取得しても良いと思います。

平日に有給を取る人の多くは、手続き云々よりもむしろ引っ越し料金が安いから、という理由が第一です。うまく事前に計画を立て、引っ越し料金の一番安くなる日をねらって業者の予約を入れるとともに、職場でも有給を快諾してもらえるようにうまく根回ししておきましょう。

その他の平日の引っ越しのメリット

実は平日に引っ越しを行うメリットは他にもあります。土日だと最終的なゴミは新居に運ぶ人も多いようですが、平日なら曜日が合えばゴミ置き場に捨ててくることができます。また、近距離なら、一日で役所への転出と転入の届出が同日にできてしまいます。さらに住宅街では平日の在宅率が少なければ、引っ越し作業の多少の物音も気兼ねせずにすみます。

引っ越し料金も安くなる上に他の面でも時短になることが多いので、平日の引っ越しはおすすめです。引っ越し業者でもバイトを雇うのは土日が多いため、平日だと普段は現場のリーダー的存在のベテラン社員が同じチームに集まることもあり、その辺でも安心できるでしょう。

月曜と金曜もやや高い

平日は休日より安いと説明してきましたが、土日の連休の前後の月曜日と金曜日は、火曜日、水曜日、木曜日と比べると若干ですが、料金が高い傾向があります。なぜなら、土日の休日にプラスして有給休暇などで、もう一日休みを取って引っ越し作業にあてるためです。

分かりやすく説明すると、平日の水曜日〜金曜日の引っ越し料金に比べて月曜日は1.1倍、金曜日は1.2倍、土曜日は1.5倍、日曜日は1.35倍程度になると言われています。なるべく日程を調整してお安く引っ越しをしましょう。