梅雨時期の引っ越しで当日雨が降ったら中止になるの?

梅雨の時期の引っ越しはできることなら避けたいところですが、ジューンブライドで引っ越しをする人はちょうどこの時期にかぶってしまいます。また、梅雨どきだから比較的空いているだろうと、わざわざこの時期の引っ越しを選ぶ人もいます。

とはいうものの、少量の雨ならまだしも、大雨の中の引っ越しはやめたいと思う人もいるようですが、こんな時期の引っ越しは雨量次第で中止になったりするのでしょうか。

雨が降った場合の業者の引っ越し

梅雨どきの引っ越しなのだから雨なら雨で仕方がないと割り切っていても、いざ引っ越し日が近づくに連れ天気予報が気になるものです。できれば梅雨の中休みの日にできれば良いのですが、せめてトラックへの積み込みと荷降ろしのときだけでも雨がやんでいてくれれば、と思いますよね。

雨と一口に言っても、パラパラ、しとしと、ザーザー、バケツを引っくり返したような、などさまざまなタイプがあります。しかも昨今ではゲリラ豪雨、一日で一月分の雨量、などという災害を引き起こすレベルのものまであります。

もしも引っ越し当日にテレビでは大雨に関する臨時特番、学校は休校、電車は不通、こんな状況になったとしたら、はたして引っ越しは行われるのでしょうか。

引っ越しは雨天決行

基本的に引っ越し業者は、雨天決行で動いています。引っ越しを依頼した荷主が他の予定をやりくりして都合をつけた引っ越し日を、簡単な理由では変更しません。

雨量何十ミリの雨だろうと、カバーを掛けるなどして作業中になるべく雨に濡れない対策、滑って荷物を落とさないようにする、湿った家財を直接新居の床に置かない、などの工夫をして運んでくれます。

荷主からのキャンセルがない限りは、引っ越し当日が雨でも予定通り引っ越しは行われますが、急な雷雨やゲリラ豪雨の一時的な大雨の場合は雨雲レーダーで今後の動向を見ながら多少の時間の調整はあるでしょう。

また、晴れの日の作業よりは多少は時間を要します。そのため、梅雨どきの引っ越しは比較的引っ越しが空いている時期であることと、突発的な豪雨への時間調整などがあることから、あまりタイトなスケジュールは組みません。なるべく荷物を雨に濡らさないよう計画しながら安全に運んでくれるので心配無用です。

引っ越しが中止になるケース

しかし、警報レベルの被害が出るような大雨の場合は要注意です。旧居や新居の付近の川が氾濫した、反乱警戒水位に達した、土砂崩れで迂回できる道がない、自治体からの避難指示が発令されたなどのニュースレベルで被害が出ている場合は、その日の引っ越しを中止します。

そもそも、新居までの自分たちの移動も、車を運転するにしろ、飛行機や鉄道で移動するにしろ、まともにたどり着けるかも不安です。苦労して新居に着いた途端に最寄りの避難所に避難という事態にもなりかねません。こんな状況で引っ越しを強行しても何一つ良いことはありません。

ただ、決行か中止かの線引きは引っ越し業者各社により判断基準が異なり、どの程度の雨なら中止になるかは一概には言えません。引っ越し日の2日前に業者から連絡がくることになっているので、どの程度までは決行かを再確認して、スケジュールに変更があるかもしれない心づもりをしておきましょう。

雨が降った場合の自力引っ越し

何度も自力による引っ越しを行った人は、雨が降っても十分に対策をして安全に行動できるかもしれません。しかし、慣れていない人は注意が必要です。

雨対策をしておこう

ポイントはトラックの荷台から屋根のある玄関先までの距離がどの程度かです。多少の雨でも雨に濡れる距離が短ければダンボールの中まで浸水することはないかもしれませんが、そうでない場合は中の荷物が心配です。

濡れて困る紙ものや電化製品などはしっかりと雨対策をしておくことが大切です。本や教科書などはダンボールに入れる際に一回り大きめのビニール袋を広げてダンボールの中に入れ、その中に詰めるようにします。心配なら中にシリカゲルなどの除湿剤を入れておくとよいでしょう。

決してダンボールごとビニールの中に入れないでください。持ちにくい上に滑ったり破れたりする恐れがありますし、ビニールのシワの間に水も溜まります。

雑巾やタオルをたくさん用意しておいて、ダンボールを運び入れて積み重ねる前に、周囲の水滴を拭き取ってから置いてください。新居に運び入れたらすぐに、エアコンのドライや除湿機、扇風機などで、早めに湿気を飛ばすようにしましょう。新しい畳やフローリングに濡れたものをそのまま置かず、きれいなレジャーシートを敷いておくと安心です。

日程変更も検討しよう

作業中はどんなに雨が降っていようが、傘をさすことはできません。引っ越し早々雨に濡れて熱を出し、1人で荷物も片付けられないまま布団だけ荷解きして寝込むようなことがないようにしましょう。防水のしっかりしたレインウェアを着て、滑り止めが付いた軍手をしましょう。レインウェアはセパレートタイプのものが動きやすいです。

また、靴底もツルツルと滑りやすいものはマンホールの蓋やアパートの外階段など滑って危険なことがあります。長靴だと玄関での脱ぎ履きが大変です。滑らない防水タイプの靴が良いでしょう。

とはいえ、そこまで準備して大変な思いをして引っ越しをしたのではせっかく安くすませようと自力引っ越しを強行した意味がないと感じることと思います。できることならスケジュールを調整して引っ越し日を変更した方が良いでしょう。雨の中で慣れないトラックの運転で万一事故が起きたり高価な荷物を落としたり、というのでは元も子もありません。

引っ越し料金を比較してみてから検討しても

自力引っ越しを決意した人は、引っ越し業者に頼んだ場合の実際の引っ越し料金を知らずに計画する人が多いと感じます。というのも業者に頼むよりいくら安いから自力引っ越しがお得だ、とハッキリ数字で言えない人が多いからです。

比べるまでもなく業者に頼むより安いに決まっているという絶対的な自信を持っている人は、念のため引っ越しの一括見積もりサイトなどで、自分の引っ越しがいくらぐらいでできるかの概算を知っておいても良いと思います。梅雨どきは引っ越し件数が少ないため、引っ越し料金も通常期よりは安くなっていることが期待できます。

たいていの場合、さほどかかる金額が違わないなら無理して慣れない引っ越しを自分でやる必要はないという結論に至る場合が多いです。

まとめ

北海道内で引っ越しをする人は、梅雨がないため引っ越し料金は通常期並みの設定になっているかもしれません。それ以外の人は梅雨どきは引っ越しがお得にできるチャンスです。

しかし、いつ雨に降られても安心なように濡れて困るものの梱包をしっかりとして、たくさんのタオルと着替えを用意して臨みましょう。除湿機や扇風機も即開封できるようにしておいてください。引っ越し後は、湿ったダンボールをそのままにせず早いうちに荷解きをしないと水分が浸透して湿ったり、荷崩れしたりすることがありますので要注意です。